本当のようなウソを見抜く(後編) | ネット小売業から見えるお客のココロ日記

本当のようなウソを見抜く(後編)

ネットでモノを売っていると、「本当のようなウソ」にはよく出くわ
します。

たとえば、ウチの商材では本も扱っているのですがいわゆる、医学書
とか、理工学書といった専門書は以前こう言われていました。

中身を見られない、4,5千円もする専門書が、ネットで売れるわけが
ない


確かに、一見そんな高額の本を中身を見ずに買うなんてことなさそう
なので、ついそう思ってしまう。

でも、お客さんの立場からみると、そうでもないんですね。
たとえば、専門書の中の専門書というべき、医学書。

「家庭の医学」とかではなく、お医者さんが読む分厚くて高い本です。
いま、お医者さんの立場から見ると、医書を買う場所を探すのが非常に
難しくなっている。まず彼らは非常に忙しい。書店に行っているヒマ
がなかなかない。

また、医書が買える書店もだんだん減ってきています。医学書は特殊な
流通で、医書専門店といわれる病院の近くにある専門書店の外商か、
大書店でしかほとんど買うことができませんでした。だから、外商が
来ない病院や、大書店がない地方の書店、開業医は買う場所がなくて
困っているはずです。

そう考えて、問屋と専門出版社の協力を得て、積極的に売ってみた
ところ、医学書の売り上げは年々急カーブで上昇しました。まだ
まだ伸びそうです。

自分のアタマで考え、やってみないと、わからない。

本当のようなウソに簡単に納得してしまうことは恐ろしい。この本を
読んで、つくづく思いました。